正平調

時計2020/07/17

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作家の出久根達郎さんは15歳のとき茨城県から上京し、古書店の住み込み店員となった。知らない町で初めて買った本は「ハンディ東京区分地図帖」。それを手に、こわごわ都電で出掛けた思い出がエッセーにつづられている◆いまならインターネットで気軽に地図が見られる。GPS機能もあり、目的地があるときは格段に便利になった。とはいっても初めての土地で地図帳を開き、訪ねる先をあれこれ思案するひとときは捨てがたい◆路線図、地形図、観光マップ。はたまた古地図に世界地図。地図もいろいろ、楽しみ方もいろいろある。コロナのせいで外出の範囲がなかなか広がらず、毎日地図とにらめっこをしている方もあるかもしれない◆ちょっと手ごわそうな地図のゲームを井上ひさしさんが紹介していた。例えば推理小説を読む。そこにちりばめられた地名や場所の記述をもとにして地図をつくっていく遊びである。読書の楽しさ、倍増らしい◆井上さんは同じ要領で江戸後期の書物を読み込み、当時の江戸地図をこしらえたそう。さすがにそこまではできないが、本やニュースに出てくる地名を既成の地図でたどるだけでも、思わぬ発見がきっとあろう◆地図をめぐり、空想に遊ぶ旅へ“Go To”-それも悪くない。2020・7・17

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