正平調

時計2020/07/27

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男女を問わず、40~50代なら口ずさめる人が多いだろう。「盗んだバイクで走り出す/行く先も解(わか)らぬまま暗い夜の帳の(とばり)中へ…」。早逝(そうせい)した歌手尾崎豊さんの「15の夜」である◆もちろん、バイクを盗めば窃盗罪だ。だが校内暴力が吹き荒れた1980年代、「盗んだバイク」という歌詞には若者の反逆のシンボルとでもいうべき意味が込められていた◆そのバイク盗が全国で激減している。30年前に比べ50分の1というから驚く。主な理由は防犯対策の向上だが、神戸新聞などが運営するネットサイト「まいどなニュース」で読んだ分析が面白い◆いわく、バイクは80年代まで「反抗文化」の象徴でヤンキーと呼ばれる少年たちと親和性が高かった。だが90年代以降、コミュニケーション能力が高い女性が若者文化を先導し、バイクにあこがれる男中心の価値観自体が廃れたと。女性にもてなければ、さもありなん◆尾崎さんの歌は「誰にも縛られたくないと/逃げ込んだこの夜に/自由になれた気がした15の夜…」と続く。国家安全維持法が施行された香港では、抗議デモに加わった15歳の少女が逮捕された。海をへだてた都市の若者の恐怖を想像する◆翻ってわが日本。現代の15歳にとって自由とは何か。一度じっくり聞いてみたい。2020・7・27

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