正平調

時計2020/08/19

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現代川柳集から切ない句を。〈炎天に出てみてみゝずそれつきり〉(伊古田伊太古)。土からはい出てどこへ行こうとしたか、やけたアスファルトに干からびたミミズを見ることがある◆土ごもりならぬ、家ごもりのお盆を過ごされた方には、ひときわ体にこたえる休み明けのこの炎天だろう。今年は梅雨が思いのほか長く「あっという間に秋か」と油断していたが、甘かった。猛烈な暑さが続く◆全国では40度超えがもはや珍しくなく、兵庫県内でも35度以上の猛暑日となるところが連日出ている。いまさら言わずもがなのことながら外出の折は日差しを避けて水分をとり、屋内ではどうか遠慮せず冷房を◆ミミズに話を戻すと、彼らが地表にたくさん出てくるのは雨が降った後、土の中の酸素が不足するためといわれる。ほかにも雨粒による振動を嫌がる説、新天地を求めての冒険説などもある。本当はどうだろう◆「蚯蚓(みみず)鳴く」は秋の季語。ミミズは実際には鳴かず、虫のオケラが「ジー」と鳴く音を取り違えたのだとか。ミミズには「歌女(かじょ)」という驚きの異称もある。昔の人は秋夜にしみじみと聞き入ったのかもしれない◆〈蚯蚓鳴き故郷の夜道今も同じ〉(福田蓼汀(りょうてい))。きょうも暑くなる。秋の声を聞くまでもうしばしの辛抱。2020・8・19

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