正平調

時計2020/08/20

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最近、目にとまった二つの話を紹介する。製品の開発にまつわる裏話である◆まず、自動車部品大手デンソーが開発したQRコードの話。たくさんの情報が模様の中に詰まっている。その四隅のうち三つに升のような記号がある。生い立ちを、小川進・神戸大大学院教授の新著「QRコードの奇跡」で知った◆どんな図柄に囲まれてもコードの場所が分かる。その方法に苦戦した技術者が、通勤電車で窓外を見て気づく。流れる光景の中で、はっきり見えるビルがあった。最上階の窓が目立っていたのだ。だったらコードにも特徴的な模様を定位置に…。それが升◆もう一つ。グローリーの尾上壽男(ひさお)名誉会長が本紙「わが心の自叙伝」に連載中の話から。ワンマンバスになったら料金の処理が大変になる。じゃあ精算機を考えようと、社員らが知恵を出し合った。ところが◆機械が大きすぎた。バス会社へ持ち込むと、「脱穀機でっか?」と冷やかされたそうだ。しかし尾上さんは今も、ひそかに胸を張っているという。初めてつくったバス料金精算機は「課題解決型製品の元祖」だと◆二つの話にあらためて学ぶ。モノづくりはおもしろい。神様は懸命に考える人の背中をそっと押してくれる。コロナ禍でも、この精神を失いたくない。2020・8・20

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