正平調

時計2020/09/17

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「木で鼻をくくる話法」と例える人がいた。「門前払い話法」と受け止める声も聞いた。菅義偉首相が官房長官当時、日々の会見にどんな姿勢で臨んだか、振り返っての印象である◆確かに素っ気なかった。問題点をただしても「指摘は当たらない」「そのようなことはない」「問題はない」。そこで切れる。失言を避けるためかと想像するが、国民の疑問を聞き、語りかける姿勢とは思えない◆菅内閣が船出した。安倍政権の残り香と派閥のにおいが混じって漂う。あれもこれもと意欲を見せているが、まずは聞く姿勢を見せてもらいたい。昨日の紙面に、意見が合わず左遷された元官僚の話が載っていた。異論を口にしただけでクビだったと◆初期の江戸幕府に阿部忠秋という老中がいた。江戸が大火に見舞われた後、天下の政道批判、つまり幕府批判の落書きが榜木(ぼうき)(立て札)にしきりと登場したころだ。けしからん、取り締まれといらだつ声を抑えて、落書きは「望むところの榜木」と言った◆なぜなら、落書きは我々にとってむしろ良い戒めではないか。民衆の痛みを知らないから、政道を間違ってしまう。立て札に書かれたことが道理なら、改めたらいい。以上、歴史学者本郷和人さんの著書から◆総理、もっと耳を傾けて。2020・9・17

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