正平調

時計2020/11/08

  • 印刷

休日。電話が鳴った。着信画面を見ると、普段はかけてくるはずのない球団職員からだった。彼はこう言った。明日の朝、来てくれ。「スーツで」◆応接室。ゼネラルマネジャーは6年間の成績を振り返って切り出した。「来年は球団としては契約をしないことになった」。そして「今後、どうする?」。覚悟していたものの、脈が速く、呼吸は浅く◆プロ野球に身を置いたスポーツライターの高森勇旗(ゆうき)さんが「俺たちの『戦力外通告』」に書く8年前の体験談である。身の振り方を含め10分足らず。長い時間をかけて立った舞台なのに、夢はあっけなくついえる◆ユニホームではなくスーツで。そんな電話がかかる季節になった。戦力外通告である。去る選手の名前が運動面に載っていると、つい目がとまる。期待されたドラフト1位の選手、けがに泣いた速球投手。ああこの人もか…と、ちょっと感傷的になる◆言い渡された側はどんな思いだろう。高森さんはこう受け止めたそうだ。挑戦は終わった。でも、人生で大切なことをプロ野球で学んだ。不調のときこそ頑張らないといけないということ。現状を受け入れたうえで目の前のことに集中していくということ◆きのうは立冬だった。寒さに向かう若者たちの人生が見える季節。2020・11・8

正平調の最新
もっと見る

天気(1月25日)

  • 13℃
  • 7℃
  • 10%

  • 11℃
  • 4℃
  • 10%

  • 14℃
  • 6℃
  • 10%

  • 14℃
  • 6℃
  • 10%

お知らせ