正平調

時計2020/11/12

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土俵に咲いたささやかな物語を紹介する。大相撲の十両、宇良関(関学大出)がつける新しい化粧まわしの話である。ご存じの方もいるだろうが、11月場所が始まったのであらためて◆業師で鳴らした人気力士は2度の大けがで序二段に落ち、やっと今場所で十両に戻った。16場所ぶりである。新しくなった化粧まわしには、「技」の字を大きく描く◆贈ったのは福岡県に住む酒井佐津恵(さつえ)さんだ。88歳。難病で入退院を繰り返す彼女は宇良関の相撲が好きで、手紙や色紙のやりとりをしてきた。西日本新聞によると、辛抱強く、けがのつらさを口にしない姿勢に「病気に打ち勝つ勇気をいただいた」という◆「関取に戻ったら贈りたい」。そう約束したのが、この化粧まわしだ。デザインは関取、費用の150万円は酒井さんが工面した。コロナ禍で福岡開催はかなわなかったが、国技館での今場所には間に合った◆-というお話。題をつければ「生きる力」か。宇良関は「十両で生き残る」という決意、1年後の九州場所でぜひ会いたい酒井さんにとっては自身の健康を祈っての「生きる活力」。それぞれを化粧まわしに託す◆さて11月場所の宇良関。昨日は勝って、2勝2敗の五分に戻した。一喜一憂する酒井さんの姿が目に浮かぶ。2020・11・12

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