正平調

時計2020/11/16

  • 印刷

恐れていたことが起きた。11日朝、兵庫県佐用町で散歩中の女性がクマに襲われ、腕や顔に大けがをした。各地で目撃が相次ぎ、先月の小欄も懸念していた。突然、飛びかかられた恐怖はいかほどか◆今年は全国的にドングリが不作で、特に西播磨で顕著という。冬ごもりを控えるクマは、ほかの食べ物を探す必要に迫られている。10年前の不作の時も、事故が増えた◆女性を襲ったのは、子連れの母グマとみられる。カキの木に登って実を食べていたらしい。本来はとても臆病な動物だという。飢えて人里に下り、ヒトに出合ってパニックを起こしたかと思うと、やりきれない◆4月の本紙西播版で気になる指摘を見かけた。不幸な遭遇が増える背景には、過疎化があるという。空き家が増え、放置されたカキの実などをクマが狙う。厳然とあったヒトとの境界が、曖昧になってしまった◆兵庫県内のクマは4年前、安定的に繁殖できる頭数が回復したとして狩猟が解禁された。一方で、被害を防ぐための捕獲と駆除も強化された。案の定というべきか、個体の減少を受けて、県は再び禁猟に転じた◆生息数が減っても、餌がなければ人里に下りてきてしまう。野生をコントロールしようと考えるのは、人間のおごりなのかもしれない。2020・11・16

正平調の最新
もっと見る

天気(1月22日)

  • 13℃
  • 8℃
  • 80%

  • 11℃
  • 3℃
  • 90%

  • 10℃
  • 7℃
  • 70%

  • 9℃
  • 5℃
  • 90%

お知らせ