正平調

時計2020/12/31

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作家井上ひさしさんは大みそかのNHK紅白歌合戦で審査員を務めたことがある。客席で感じたさまざまなことを、「紅白のタイムマシンに乗って」というタイトルで雑誌に書いた◆こんな場面が印象深い。番組が終わって帰ろうとし、出口で振り返ると、舞台にまだ2人の歌手がいた。美空ひばりさんと三波春夫さんだ。若いスタッフ一人一人へ「お疲れさま」と丁寧に頭を下げていたそうだ◆歌謡界を代表する2人である。すぐに楽屋へ引き揚げてよさそうなものだが、そうしない。それぞれの仕事をこなす人がいたから番組はできた。だから支えた人への感謝を忘れない。さすがだな、と思わせる◆今年、エッセンシャルワーカーという単語を初めて知った。暮らしに欠かせない仕事を指している。医療、介護、福祉、保育、小売り、ごみ収集、交通機関…。感染が広がっても社会が大きく崩れなかったのは、現場を担う人たちの頑張りがあったからだ◆コロナ禍の大みそかになった。菅首相や閣僚、各自治体のトップがどんな一日を送るか、存じ上げない。胸に不安の塊を抱えながら、誠実に仕事と向き合ったみなさんへの「お疲れさま」をどうぞお忘れなく◆小欄からも「お疲れさま」。新しい年も「よろしくお願いします」。2020・12・31

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