正平調

時計2021/01/21

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短冊、という用語が霞が関にあると聞いた。1年間の目標を語る首相の施政方針演説が近づくと、各省庁から原稿を集め、短冊のようにペタペタと貼って仕上げるという意味らしい◆菅首相の演説を聞きながら、結局は短冊かと思った。平時ではなく、コロナ禍の有事である。固い決意を示し、国民へ協力を訴えるのにかなりの字数を費やすと想像したが、外れた。あれもこれも、何でもありだ◆演説は約1万1千字だった。ほぼ例年並みである。紙面に載った全文を読んでみれば、コロナ禍対策に割いた字数は2割に満たない。それも課題と対応が横並びでは、手綱を握る首相の覚悟が伝わってこない◆女性樹木医の第1号、塚本こなみさんの話を思い出す。誰もがしり込みした巨大なフジの移植を成し遂げ、児童向けの本にもなった。素晴らしいフジが加わって、移植先の植物園を訪れる人はグンと増えたそうだ◆たまたま聞いていたNHKのラジオ深夜便で耳にしたのが、その塚本さんの話だった。どんな園も「これが日本一というのを持とう」と言う。なぜなら「何でもあるというのは、何もないということ」だから◆何でもあることは、何もないこと。コロナ禍の政治もそうかもしれない。この言葉をどう思いますか、菅首相。2021・1・21

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