正平調

時計2021/02/07

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好奇心が育っていない。若者を見てそう思うと、ノーベル化学賞を受けた白川英樹さんが書いていた。なぜだろう。思い当たる一つは時計だという◆昔の時計を分解すれば、ゼンマイと歯車があった。時を刻む仕組みが、目で確かめられた。でも今はIC(集積回路)と電池しかない。これでは好奇心が育まれないと、白川さんは感じてしまうそうだ◆いやいや目で確かめようのない世界にこそ好奇心がかきたてられる。尋ねればそう答えるだろうジェフ・ベゾスさんが、ネット通販アマゾン・コムの最高経営責任者を退く。その後は会長として新規事業にあたる◆「ネットって何?」と言われながら事業を始め、世界的な大企業にした。成長のエネルギーは発明だという。従業員向けの長い退任あいさつを読めば、最後に呼び掛けたのも「好奇心を羅針盤にして」である◆130万人企業に育てた才覚には敬服するが、支配力への懸念が世界で強まる。国内でも小売店から悲鳴を聞く。本紙夕刊で書店主が、通販へ流れてしまう現状への割り切れなさに触れていた。思いはよく分かる◆巨大IT(情報技術)が受けとめられない需要って何だろう。負けないぞという取り組みはないか。ITと縁の乏しい者の、それがささやかな好奇心。2021・2・7

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