正平調

時計2021/03/18

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「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」は平安時代の歌謡集である。「このごろ京(みやこ)にはやるもの」で始まるのは、よく知られたその一つだ。もじって国会版をつくってみる◆このごろ都にはやるもの、問うて返るは、「記憶にない」やら「控えさせていただきます」やら、接待ありやとただしてみれば、「疑念を招くような会食に応じたことはない」、知らぬ言えぬでほおかぶり◆総務省幹部らの接待問題である。肝心なところははぐらかす。シェークスピアの「ハムレット」に、「言葉は宙を舞い、思いは地に残る」というせりふがある。永田町も言葉は舞う。そして、疑いが地に残る◆1976年の国会が重なってくる。政界を揺るがせたロッキード事件である。国会の証人喚問に応じた渦中の人物が、ぶっきらぼうに連発したのは「記憶がありません」だった。野党の追及はむなしく空を切った◆2度、3度と首を振り続ければ逃げきれる。これを機に、悪弊が永田町にすみついたのかもしれない。宴席がまつりごとをゆがめたのでは、という大事な問題だ。「記憶にない」の連鎖をどこかで断たないと◆ことは国会で終わらない。何かと「忘れました」で言い逃れる若者がいるのは証人喚問が手本と、ある作家が当時の本紙で嘆いていた。国会の罪は重い。2021・3・18

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