正平調

時計2021/05/12

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オリンピックの主役はだれか。選手たちであることに間違いはないはずだが、ちょっと意外な主役もいる。「国民もです」。マラソンの有森裕子さんが月刊「文芸春秋」で語っていた◆そうか、と感じ入る。テレビの前で思わずガッツポーズをしたり、もらい泣きをしたり、明日への活力をもらったり-。見る人、応援する人の笑顔や涙も、平和の祭典にとっては欠かせぬ主役であるに違いない◆とにかく五輪が開催できたらいい。そう言わんばかりの政府の姿勢に、国民が少しずつ背を向け始めたのはいつからだろう。すっかり遠くまで離れてしまった主役の心を引き戻すのは、もう手遅れかもしれない◆「日本はこの程度の『さざ波』。これで五輪中止とかいうと笑笑」。内閣官房参与の高橋洋一氏がツイッターでそう発信した。日本のコロナ患者数が他の国より少ないと述べて、五輪中止論をあざ笑ったらしい◆高いところから国民を見下すがごとき、コロナに奪われた多くの命を侮辱するがごときその発言を、菅首相は「個人の主張」だとして事実上かばった。そうか。それが内閣の本音なのだな。悔しくて、涙が出る◆五輪にまた冷たい風が吹いた。何よりつらいのは、今日この日も鍛錬に励む選手らの心情を思うときである。2021・5・12

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