正平調

時計2021/06/22

  • 印刷

梅雨時に播磨の山あいの集落を訪ねると、必ずといっていいほどヤマビルの話になる。人にくっついて血を吸い、ヒルジンという成分のせいでなかなか出血が止まらない。やられたショックは大きい◆姫路市夢前町などでは、人家に近い畑や庭でも被害が相次ぐ。2014年12月の本紙は、生息域が中国自動車道を越えたと伝えるが、さらに南下したようだ。同僚も先日、たつの市北部のため池周辺でかまれた◆ヤマビルの描写が強烈な小説に、泉鏡花の「高野(こうや)聖(ひじり)」がある。奥山を歩く旅の僧の頭上から、ぼたりぼたり。生き血を吸い、ぶくぶく太る-。異界の魔物のような描かれ方だが、残念ながら身近な存在になった◆「日本では頭上から降ってくることはありません」。ヤマビル研究会(千葉県)の谷重和代表から教わり少し安心する。落ち葉の下などに潜み、呼気に反応して登ってくる。1分に1メートル。歩みは尺取り虫に似る◆シカについた個体が運ばれ、各地に広がっているという。一番の対策はシカの頭数や生息域の抑制だが、これは容易ではない。当面は足元に細心の注意を払うしかない◆谷さんによると、靴に忌避剤を塗り、厚手の靴下をはくことが基本という。「やまびる図鑑」(環境文化創造研究所)が分かりやすい。2021・6・22

正平調の最新
もっと見る
 

天気(9月17日)

  • 27℃
  • 23℃
  • 70%

  • 28℃
  • 23℃
  • 70%

  • 28℃
  • 23℃
  • 60%

  • 26℃
  • 23℃
  • 60%

お知らせ