正平調

時計2021/07/03

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子どもの頃、玄関の上がりかまちで見慣れぬ大きな虫に出くわした際の衝撃が忘れられない。全身が緑色で折り曲げた脚はやたらに長く、バッタのお化けかと思った。驚いたのなんの◆なぜ、虫嫌いが増えたのか。先日、そんな記事があった。都市化が進み、野外よりも室内で虫を見ることが増えたため、虫への嫌悪感が高まっているという。予期せぬ遭遇は確かに恐怖心を何倍にも増幅させる◆さらに考えられる理由は識別能力の低下だそうで、虫の種類が分からないから「虫はどれもイヤ」という思考につながるのだとか。多様な昆虫世界を守るためにも虫好きを増やさねばと、研究者の危機感は強い◆チョウ博士の子はあらゆるチョウの違いをよく知っている。識別できるのはつまり対象に興味があり、魅力を感じるからだろう。虫に限らない。話は飛躍するが、流行の歌や選挙の演説がどれも同じように聞こえるわけもそのへんにあるのかもしれない◆昔のおぼろな記憶を頼りに昆虫図鑑を開き、あの日のバッタを探した。ウマオイ、ツユムシ、クダマキモドキ、クツワムシ…いやはや虫の形や鳴き声に耳目をそばだて、親しみやすく名付けた先人には恐れ入る◆夏、虫の季節である。できれば、室内でいきなり出てこないでね。2021・7・3

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