正平調

時計2021/07/23

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ろうそくの明かりだけで暮らす神戸市垂水区の農家5軒に待望の電気が通じたのは、1964(昭和39)年10月8日である。「電気もテレビもついた」-弾む声を本紙が伝えている◆「一生に二度とないオリンピックをテレビで見たい」と住民が訴えた。市内にまだ無灯火世帯が残っていたことを役所はそのとき知ったという。記事には写真が添えられており、真新しいテレビを囲んだ家族の神妙な表情からはドキドキが伝わってくる◆10月10日の開会式を、その家族は見ただろうか。「東洋の魔女」といわれた日本女子バレーボールチームの、ライバルソ連との決勝戦を見ただろうか。見たに違いない◆「テレビがあってこそのオリンピックでしたが、お茶の間に届く映像はどれもすごい迫力だった」とは当時小学3年生だった歌手、桑田佳祐さんの回想である。スポーツ誌「Number」に以前、語っていた◆開会式のNHK実況をそらんじている方もあろう。「世界中の青空を全部、東京に持ってきてしまったような、すばらしい秋日和でございます」。あれから57年、賛否渦巻く2度目の東京五輪がきょう開幕する◆テレビにはどう映るのか、異形の大会をしかと目に焼きつける。奮闘する選手の心に青空あれ、そう祈りつつ。2021・7・23

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