正平調

時計2021/08/26

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きのうの本紙社会面に4人の訃報が載っていた。俳優、遊戯史研究家、企業経営に携わった方が2人。分野は違っても、共通点が一つあった。「葬儀は近親者で」としていることだ◆少し前では、ジェリー藤尾さん、笑福亭仁鶴さん、千葉真一さん、ジャニーズ事務所名誉会長の藤島メリー泰子さんもそうだった。密を避けるためだろう。会葬者であふれそうな方々も、葬儀はこぢんまりである◆私たちの周りではどうだろう。コロナ禍で、葬儀を身内だけで行う傾向に拍車がかかった。葬儀関係者がそう話していると地域版で読んだ。この1年半、葬儀に出席したことがないという著名人の話も読んだ◆今年6月、ノンフィクション作家の保阪正康さんが葬儀について本紙で書いていた。1年半ほど前のこと、旧知の男性から封書が届いた。「この書簡がお手元に届くときは、小生この世にいません」と書いてある◆どうやら、身内だけの葬儀を終えたら投函(とうかん)するよう家族に頼んでいたらしい。「さようなら」で結んだ文面を涙して読みながら思ったという。「別れの儀式はこれでいい」「私もこうして生者と別れたい」と◆小さなお別れ。それはいっときのことなのか、日本の弔い事情を大きく変えてしまうのか。静かに見つめよう。2021・8・26

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