正平調

時計2021/10/22

  • 印刷

飲食店でよく目にする掛札といえば「営業中」、もしくは「準備中」に「定休日」あたりだろう。放送作家の永六輔さんが見た札はちょっと珍しい。「暇です」と書かれていたという◆「さて、入ろうか、どうしようか、これは迷った」と著書にある。意表をつく「暇」の文句と永さんの思案顔が目に浮かんで面白い話なのだが、コロナ禍以降では受け止め方が変わり、あんまり笑えなくなった◆「多忙です」。札までは掲げなくとも、そんなお店がこれから増えていってほしい。コロナ感染抑制のため、飲食店に出されていた「営業時間短縮」「酒類提供制限」の要請が兵庫県ではきょうから解除される◆もちろんまだまだ気を抜くわけにはまいらぬが、近場で外食を楽しむ秋の夜もいい。全県での解除は今年1月以来、9カ月ぶりというから長かった。「閉店」と書かれた真新しい張り紙をこの間にいくつ見たか◆詩人の萩原朔太郎に、お酒を詠んだ歌がある。その一つ。〈居酒屋のまへにとまりてふところの銭をかぞふることが楽しき〉。一杯だけ、やってこうかな。店の明かりに誘われて、浮き立つ気分が伝わってくる◆人数や時間など感染予防のルール、マナーの厳守はくれぐれも怠りなく。「営業中」の札を消さぬためにも。2021・10・22

正平調の最新
もっと見る
 

天気(11月29日)

  • 15℃
  • 6℃
  • 0%

  • 15℃
  • 1℃
  • 0%

  • 16℃
  • 6℃
  • 0%

  • 16℃
  • 2℃
  • 0%

お知らせ