正平調

時計2022/01/08

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散歩で立ち寄った神社で早咲きの梅が花をつけていた。お正月にのぞいたときは一輪だけだったが、きのうは白いのが五つ、六つ。寒さに負けぬりんとした風情がとてもすがすがしい◆〈梅一輪一りんほどのあたゝかさ〉(服部嵐雪)。満開時の華やかさでは桜にかなわないとしても、一輪だけで絵になるのはやはり梅花のほう。控えめながら、その一輪、一輪には春を呼ぶ力がみなぎっている◆時節がら、境内には合格祈願の絵馬が鈴なりにかかっていた。学問の神様、菅原道真とゆかりの深い梅は、受験生にとっても験のいい花だろう。力をすべて出し切れたと、ほころぶ顔がたくさん見られるといい◆ずいぶん前、高校受験で電車を乗り間違えた女子中学生の話があった。うろたえた様子に気づいたほかの乗客が車掌に相談すると、本来は通過するはずの駅で電車が止まり、降ろしてもらった。そんな話だった◆あくまで特例措置ながら、試験に間に合ったその生徒はいっときの血の気が引いた感覚と、見ず知らずの人から受けた情けのぬくもりを忘れはしまい。交通手段の下調べも入試の必須科目と思って気を付けよう◆コロナ禍で難多き受験生たちに西郷隆盛の漢詩の一節を。〈耐雪梅花麗〉(雪に耐えて梅花麗し)。きっと。2022・1・8

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