正平調

時計2022/01/13

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全国中学校大会では3年生のときで42位だったと、母周子さんの著書にある。注目を浴びる成績ではない。でも本人は、うまくなりたい、強くなりたい、上を目指したいの一心だった◆高校に入ると、両足を縛って寝ていたと、何かで読んだ。脚の線を美しくしたいという理由から。本紙の紙面に初めて名前が載ったのはそのころである。全国高校総体の男子体操・床運動で1位になっている◆内村航平さんのことだ。その後の活躍はご存じの通り。世界の体操界に君臨し、五輪では個人総合を連覇。輝かしい記録はこの行数では足りない。ピタリと決める美しい着地の姿をみんなの胸に刻んで、引退する◆振り返れば、印象深い言葉をいくつも思い出す。ロンドン五輪を制して「自分が自分であることを証明できた」。そして「練習してきたことをそのまま出せる能力はもうないんだ」は東京五輪の鉄棒で落ちて◆飾らない一言一言が紙面に残る。あすの会見では、どんな言葉で引退の背景を語るのだろう。体操は幼いころからだから、体はあちこちが傷み、気力もさぞ…と想像する◆少し気が早いが、感謝の弁を。「航平」には「海原を渡り、世界に羽ばたく」という両親の願いがこもる。そう、名前通りの、すばらしい航跡が残る。2022・1・13

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