正平調

時計2022/01/14

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上皇さまが皇太子として高校に進学されたころの話である。将来なりたいものを英語で書くよう先生に言われた。医師。科学者。実業家。ほかの生徒たちは、思い思いの職業を記した◆「ぼくは天皇になるだろう」。殿下はそう書いておられたと、戦後、皇太子の家庭教師を務めたエリザベス・バイニングさんの回想にある。自らの運命を受け入れていた殿下には「何になりたいかということは問題外だった」と(「皇太子の窓」より)◆生まれながらに皇位というさだめを背負って生きていく。「象徴」の務めを全身全霊で果たし、天皇を退位されたのは3年前のこと。当時は進展が期待された皇位継承策の議論はしかし、なかなか前に進まない◆次世代の継承者は、秋篠宮家の長男で、いまは中学生の悠仁さまのみである。なのに政府の有識者会議がまとめた報告によれば、悠仁さま以降の継承策を考えるのは「機が熟していない」から先送りするという◆皇位の安定を願い、世論調査で8割もの人が容認している女性・女系天皇の是非も盛り込まれなかった。なぜだろう。論じるべきを論じないで「お世継ぎ」の重圧ばかりを未来の天皇家に負わせるのはあまりにも酷だし、多くの国民の本意ではあるまい◆機は十分に熟している。2022・1・14

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