正平調

時計2022/04/29

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1件の重大事故の背後には29件の小さな事故があり、さらにその背後に300件の軽微なトラブルが起きている。約90年前に提唱された「ハインリッヒの法則」である。今では多くの交通事業者が安全対策の参考にしている◆北海道・知床半島沖で26人が遭難した事故で運航会社「知床遊覧船」の社長が会見した。事故から5日目の説明も異例だが明らかになった事実に「起きるべくして起きた事故」との疑念が深まる◆命綱ともいえる無線アンテナが壊れていた。当日は強風波浪注意報が出ていたが、海が荒れたら引き返すという「条件付き」で出航を認めた。「結果として」「今となっては」と繰り返す社長の言葉を聞くと、過去にも「結果オーライ」で同様の出航をしていたのでは-と勘繰ってしまう◆船上でプロポーズを予定していたカップルがいたという。2人にとって特別な場所になるはずだった船が沈没するなど誰が想像するだろう。「せめて2人で見つかって」と願う家族の言葉がつらい◆304人が犠牲になった韓国・セウォル号の事故も船員の経験不足など多くの「前兆」があった◆先の法則は、危険な行動や小さなミスを放置しなければ災害も傷害もなくなる、と教訓を導いている。社長は知っていただろうか。2022・4・29

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