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 三井住友フィナンシャルグループ(FG)系列のみなと銀行(神戸市中央区)と関西アーバン銀行(大阪市)、りそなホールディングス傘下の近畿大阪銀行(同)の3行を経営統合する検討が進んでいることが明らかになった。系列を越えた再編は財務基盤の改善を図る三井住友が打診し、国内体制を強化したいりそな側と思惑が一致したとみられる。

 実現すれば総資産は計11兆6千億円を超え、国内では6番目、関西では最大の地銀グループが誕生する。統合メリットを生かし、地盤沈下した関西経済の活性化に先導的な役割を果たすことを期待したい。

 人口減少や地域産業の衰退などの構造的な問題で、地銀の経営環境は厳しさを増している。マイナス金利で収益の悪化も深刻だ。貸し出しが伸び悩む中、収益源だった国債の運用も難しくなっている。

 このため、地銀は生き残りをかけ県域を越えた広域での再編を進める。九州では、2015年10月に肥後銀と鹿児島銀が統合した。昨年はふくおかFGと長崎の十八銀が統合で基本合意し、国内最大の地銀ができる予定だ。関東でも昨年、横浜銀と東日本銀が、国内2位となるコンコルディア・FGを設立した。

 しかし、規模を拡大するだけでは、縮小傾向にある国内市場でメガバンクや農協、郵貯などとの競争を生き抜くのは容易ではないだろう。金融庁の試算によると、25年3月期の主力業務の利益率が、全国の地銀など106行の6割超で赤字になる。

 一方で、企業はメインバンクに対し、貸出金利の低さよりも、事業への理解や経営改善に向けた支援を求めているとの調査結果もある。金融庁は今後の重点施策をまとめた「金融行政方針」で、地域貢献への取り組みを客観的に評価する新指標を示し、将来性がある中小企業への融資拡大を促す。

 地銀は、ますます地域に密着し、中小企業などの顧客ニーズに応じたサービスを提供する必要がある。

 今回の3行統合方針は、具体的な枠組みがまだ分かっていないが、重複する店舗網や人員の合理化などが予想される。みなと銀は阪神・淡路大震災後に破綻した前身銀行を、地元が支援した歴史がある。地域の中小企業や自治体と関係が深く、引き続き兵庫に軸足を置いた戦略を描いてもらいたい。

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