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 来年春に卒業する大学生を対象にした主要企業の会社説明会が、きょう解禁される。就職活動が本格的に始まる。

 経団連が定めた採用選考のルールで、面接は6月1日、正式な内定は10月1日にそれぞれ解禁される。スケジュールは昨年と同じで、今年も説明会から面接解禁までが3カ月という短期決戦になる。

 今春卒業する大学生の就職内定率は昨年12月1日時点で85%となり、6年連続で改善した。人手不足を背景に企業の採用意欲は高く、今年も学生優位の「売り手市場」が続くとみられる。一方で、大卒の就職後3年以内の離職率は3人に1人に上る。学生が自分に合う企業を探すための情報収集が欠かせない。

 企業は会社説明会の前に業務に関心を持ってもらおうと、インターンシップ(就業体験)を活用する。近年は「ワンデー」と呼ばれる1日だけのインターンシップを1~2月に開く企業が多く、事実上の会社説明会になっているとの指摘もある。

 本来、夏休みなどに企業で実際に働いて仕事や職場への理解を深めるもので、短時間でどれだけ実態を伝えられるか。学生の志望とのミスマッチが生じないよう、企業側の情報提供の姿勢も問われる。

 兵庫県の調査によると、県内の4年制大学を卒業後、兵庫の企業に就職する人は約3割にとどまる。大都市への若者の流出を防ぐため、自治体も新たな施策で地元企業への就職を促そうと知恵を絞る。

 県は県内の全大学と協定を結び、地元での就職を促す「兵庫で働こうプロジェクト」を新たに展開する。大学に企業の採用情報などを提供し、経費を補助して学内での企業説明会や訪問見学会などを開催してもらう。就職や移住などさまざまな情報を集約したポータルサイトも開設する。

 神戸市は若い世代を呼び込むため、奨学金返済に不安を抱える若者を支援する制度を創設する。市内の成長産業分野の中小企業に就職したり、社会的課題を解決するために起業したりする若者に、3年間で最大計150万円を支援する。

 売り手市場や短期決戦で、学生の大手志向は強まる一方だ。規模にかかわらず自分に合った企業を見つけられるよう、学生には地元企業の魅力にも目を向けてもらいたい。

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