社説

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 神戸空港の民営化を巡り、神戸市が運営権売却(コンセッション)の入札を締め切った。運営計画を提出したのはオリックスなどの3社連合のみだった。

 市は審査の上、8月に事業者を決めるが、3社連合が運営権を取得するのは確実だ。来年4月の民営化移行に向けたスケジュールは、大きく前に進んだ。

 3社連合は、オリックスと仏バンシ・エアポート、両社が大株主となって関西、大阪(伊丹)両空港を運営する関西エアポートで構成する。提案には神戸も含めた3空港の一体運営策などを盛り込んだ。

 取得価格は約192億円を示した。市が最低基準価格として示した176億7千万円より1割近く上積みしているが、建設費などの負債を完済できる額には届かなかった。収益に連動する収入増につなげるため、市は民営化後も空港の活性化を支援する必要がある。

 神戸空港の搭乗者数は増加傾向にあるが、市の需要予測の約6割にとどまる。関空に配慮して発着枠や運用時間が規制され、国際線を飛ばせないことも要因となっている。

 現状のままでは、大幅に利用が増えるシナリオは描きにくい。海上空港のため深夜や早朝も運用可能な点や、市街地へのアクセスの良さなどを生かし切れていない。民営化で3空港の一体運営が実現すれば、規制緩和の議論を始める好機になると市は考えているのだろう。

 3空港の役割分担は、兵庫県や市と関西経済連合会、大阪府・市が「関西3空港懇談会」で討議してきた。神戸空港の規制も、開港前にここで決まった。2010年を最後に開かれておらず、県は再開を働きかける意向を示している。

 神戸市が立地に反対したため関空の建設地が泉州沖に決まったいきさつもあり、大阪側が神戸空港に厳しい視線を向けてきたことは否めない。規制緩和には、関空の周辺自治体の理解も取り付ける必要がある。

 3空港一体で民間に委ねれば、それぞれの特色を生かしながら全体のパイを増やす戦略が期待できる。広域的な活性化にも結びつく。一体運営を関西にとってプラスとするため、前向きな議論を始めるべきだ。

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