社説

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 沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の危険性を取り除くことが、喫緊の課題であることは言うまでもない。だが名護市の辺野古沖に移設しても、沖縄が基地の島であり続ける状況が変わらないことも事実だ。

 辺野古沖の新基地建設に反対する「県民大会」が昨日、那覇市内で開かれた。主催者発表で約4万5千人が参加し、建設差し止め訴訟を起こした翁長雄志(おながたけし)知事を支える決意を示した。

 県民大会は昨年5月にも、米軍属による殺人事件に抗議し開かれた。戦後72年、沖縄の日本復帰から45年を経た今も駐留米軍による事件や事故、そして騒音被害が住民を苦しめる。

 県民の忍耐は限界に達している。毎年のように抗議の声を上げねばならない人々の訴えに耳を傾け、同じ国民として苦悩に思いをはせたい。

 沖縄県民が願う基地負担軽減は県外移設のみを意味するのではない。ほかの地域の住民が同じような苦しみ、痛みを味わうことを求めているのではない。

 本当に現状の米軍駐留基地が必要なのか。地元に苦悩を強いる地位協定は現状のままでいいのか。日米安保の在り方も含めて国民に真摯(しんし)に考えてほしい、と問い掛けている。

 しかし政府は「辺野古沖が唯一の解決策」と繰り返すばかりで、沖縄の声に向き合うことなく、護岸工事を推し進める。いま一度、立ち止まって対話の席に着くことを改めて求める。

 きょう13日は13年前、普天間飛行場所属の米海兵隊の大型ヘリが、沖縄国際大学に墜落した事故が起きた日である。

 折しも新型輸送機オスプレイがオーストラリア沖で墜落した事故を巡り、全国で米軍と日本政府を批判する声が広がる。

 米軍は事故の詳細な調査報告を示すことなく、飛行を再開した。当初、飛行の自粛を要請した政府は、米軍の「機械的、構造的、システム上の欠陥はない」との判断を受け、飛行再開を容認した。いずれも国民の不安を置き去りにした姿勢で、到底理解を得られないだろう。

 沖縄の県民大会では、オスプレイの国内での全面飛行禁止を求める特別決議が採択された。政府は決議に表れる怒りと危機感を真剣に受け止めるべきだ。

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