社説

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 希望の党と民進党が進めていた統一会派の結成が「破談」となった。両党の執行部は合意していたが、民進の両院議員総会で反対が相次ぎ、断念した。

 理念よりも数合わせを優先させた結果であり、当然といえる。仮に会派結成にこぎ着けたとしても、「野合」との批判は免れず、国民の支持は得られなかっただろう。

 統一会派の結成は、両党の党勢の低迷を打破するのが狙いの一つだった。

 昨年の衆院選挙で、民進が希望への合流を図ったが、希望は憲法や安全保障法制で考え方の違う候補者を「排除」した。

 この溝を埋めるため、希望の玉木雄一郎代表と民進の大塚耕平代表の執行部は、双方が都合よく解釈できる玉虫色の政策合意文書を作成した。

 それでも反対の声が収まらなかったのは、基本的な考え方や政策を煮詰めないまま結論を急いだことにある。

 破談になっても両党ともに分裂の火種は残り、執行部の求心力低下は否めない。

 統一会派になれば、野党第1党の座を立憲民主党から奪い、国会論戦の主導権を握ることができるとの思惑もあった。

 そもそも国会の議席は与党が圧倒している。数が少ない野党の第1党争いに、どんなメリットがあるのか理解に苦しむ。

 一連の動きの背景には、連合の意向があるとされる。傘下の労組が希望、民進、立民をそれぞれ支援する現状に、分裂したままでは次の選挙が戦えないのが理由だという。だが、労組の都合だけを優先するのは本末転倒ではないのか。

 今後民進は、岡田克也元外相の率いる衆院会派「無所属の会」が、立民との統一会派の協議を進める方針だ。立民の枝野幸男代表は前向きとされるが、理念と基本政策の一致が前提となるのは言うまでもない。

 通常国会は22日に召集される。憲法改正、北朝鮮問題、働き方改革法案などのほか、疑念が残る森友・加計(かけ)問題など、重要課題が山積している。野党は共闘できる部分で連携し、それぞれの存在感を発揮するべきだ。

 地道に足元を固め、国民に理解を求めていくしか、党勢の拡大はありえない。

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