社説

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 独立問題に揺れるスペイン・カタルーニャ自治州の州議会で、今月末にも新州首相を選ぶ投票が実施される。既に新議長には、独立派の議員が選出されている。

 最大の焦点は、プチデモン前首相の再選がなるかどうかである。独立運動を指揮したとして、司法当局から反逆容疑などがかけられ、欧州連合(EU)圏内の外国に逃れている。

 州議会の独立派側は、プチデモン氏の選出を目指す方針を固めた。これに対し、中央政府のラホイ首相は「再任されれば、自治権の停止措置を継続する」と対決姿勢を強めている。

 地域の自己決定を求める運動は英スコットランドなど、各地でみられる。尊重されねばならないのは住民の意思である。

 新たな州首相が決まるまで、中央政府は静かに見守ってみてはどうか。過剰な介入は控えるべきだ。

 出直し選は独立派の勢いが弱まるのを期待して昨年12月、中央政府がプチデモン氏ら州政府の幹部を罷免した上で、州議会を解散し実施された。

 しかし、ふたを開けてみると、第1党には反独立派の「シウダダノス」がなったものの、プチデモン氏らの「カタルーニャのための連合」など独立派3党が、135議席のうち70議席を獲得する結果となった。

 中央政府の強権的なやり方が裏目に出たとみられる。

 ただ、プチデモン氏が返り咲けるかは不透明だ。「州首相の就任には本人の議会出席が必要」とされるが、帰国すれば身柄を拘束される可能性が高い。映像中継などを通じた出席を検討しているが、認められるかどうか分からない。

 かといって、シウダダノスに連立政権を樹立できる力量があるかといえば、疑問を覚える。

 独立問題の影響で、カタルーニャ自治州では観光客数が減り、州外に移転する企業が相次いでいる。

 経済的な悪影響は住民の生活に影を落とす。中央政府には早期の事態収拾が求められる。

 まずは出直し選の結果を受け入れ、新しい州首相の選出がスムーズになるように取りはからうべきだ。その上で対話の機会を持つことが望ましい。

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