社説

  • 印刷

 第4次安倍改造内閣がきのう発足し、自民党の役員も新たな体制となった。安倍晋三首相の党総裁として最後の任期は3年だ。積み残した内外の諸課題にめどをつけ、長期政権の総仕上げに取りかかる段階になる。

 そのためには、これまでのような強硬姿勢を改め、異論にも耳を傾けることが求められる。首相が再三にわたって口にする「謙虚」で「丁寧」な政権運営の実践にほかならない。

 内閣では麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官、党役員では二階俊博幹事長、岸田文雄政調会長らを続投させ、政権の骨格は変えなかった。一方で新入閣は12人と安倍内閣では最多となった。総裁の座を争った石破茂氏の陣営からも起用し、挙党態勢を築いた形だ。

 首相はアベノミクス、働き方改革、1億総活躍など、さまざまなテーマを掲げてきた。だが、いずれも十分な成果を上げているとは言いがたい。

 憲法改正に強い意欲を示しているが、日本が直面しているのは、急速な少子高齢化だ。昨年の総選挙で首相が「国難」と位置付けた難問である。増大する社会保障について、持続可能な将来像を描くことが重要だ。首相も「全世代型社会保障」を打ち出しているものの、手つかずのこの問題に正面から取り組む必要がある。

 このところ、盤石と思われていた「安倍1強」にほころびが目立ち始めている。

 沖縄県知事選では、与党が全面支援をした候補が大差で敗れた。総裁選でも、首相は国会議員票の8割を獲得したが、地方票は45%が石破氏だった。

 また共同通信社の世論調査でも、「安倍1強」を問題だと思う人は57%に上っている。強引な国会運営や政治姿勢に対して、批判的に感じていることがうかがえる。「森友・加計(かけ)」学園に対する首相の説明にも、国民の多くは納得していない。

 来年は統一地方選と参院選が予定される。大勝した前回参院選のような議席を得るのはハードルが高いとみられる。

 首相が本当に「謙虚」で「丁寧」な姿勢で臨むのか。国民は厳しい目で見ていることを常に意識しなくてはならない。

社説の最新
もっと見る

天気(12月13日)

  • 11℃
  • 6℃
  • 10%

  • 11℃
  • 4℃
  • 20%

  • 12℃
  • 5℃
  • 0%

  • 12℃
  • 5℃
  • 20%

お知らせ