社説

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 夏の参院選の前哨戦となる二つの衆院補欠選で自民党が2敗を喫した。第2次安倍政権の発足後、自民が衆参の補欠選で敗れるのは初めてだ。

 沖縄3区は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に対する厳しい民意が示された。大阪12区は、「大阪都構想」を掲げて府知事と大阪市長のダブル選を制した日本維新の会の勢いに押された。

 自民党は、敗因を「地元の特殊事情」に押し込め、参院選に影響させないよう予防線を張る。だが、相次ぐ閣僚らの失言と身内に甘い政権の体質を巡り、国民の目は厳しさを増している。安倍晋三首相と自民党は政権のおごりや緩みに対する批判と受け止め、強引な政権運営を改めねばならない。

 沖縄3区は、辺野古移設に反対する野党、団体でつくる「オール沖縄」が推したフリージャーナリスト屋良朝博氏が、「移設容認」を掲げた元沖縄北方担当相の島尻安伊子氏を破った。名護市を含む選挙区が示した反対の民意は切実だ。

 昨年9月の県知事選、今年2月の県民投票に続く反対派の勝利である。県民が繰り返し反対の意思表示をしても、政府は工事を止めようとしない。沖縄の民意は無視していい、と言わんばかりの理不尽な態度に対する怒りの表れといえる。

 屋良氏は選挙戦で、普天間の海兵隊部隊を分散移転させれば辺野古移設は不要になると訴えた。安倍政権は工事を一時中止し、県などと抜本的な負担軽減策を話し合うべきだ。

 大阪12区は、日本維新の新人がダブル選からの勢いそのままに自民から議席を奪った。自民は、安倍首相が最終日に公認候補の応援に入るなどの総力戦で敗れた。有権者の強い不信があったことは否定できない。

 長期政権のほころびが目立ち始めたものの、それに代わる選択肢が見当たらない。野党共闘は沖縄では奏功したが、大阪では存在感を示せなかった。野党各党は参院選での共闘のあり方を真剣に協議するべきだ。

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