社説

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 統一地方選が終わった。

 人口減少や経済活性化など地域の課題に向き合う機会だったが、投票率の低下に歯止めがかからず、無投票当選も多かった。論戦は全体に低調だったと言わざるを得ない。

 前半戦の道府県議選と政令市議選、後半戦の市長選、市議選の平均投票率は50%を割り、過去最低を更新した。後半戦の86市長選のうち31・4%に当たる27市は無投票で決まった。

 首長や地方議員のなり手不足が全国に広がり、有権者が政策を吟味して1票を投じる機会がどんどん失われていく。暮らしに身近な課題を通して民主主義を実践する地方自治は、かつてない危機に直面している。その認識を社会で共有し、抜本的な対策を急がねばならない。

 小さいけれど希望も見えた。

 後半戦の市議選では、改選定数に占める女性当選者の割合が18・4%で過去最高。市長選では、芦屋市を含め過去最多の6人の女性市長が誕生した。

 兵庫県内でも女性議員数が過去最多となる議会が相次ぎ、得票の上位を女性が占める選挙も目についた。議会に変革を求める有権者が、新たな自治の担い手として女性候補に期待したといえるのではないか。

 小野市議選(定数16)では女性議員が改選前の4人から7人に増え、女性比率が43・8%で県内トップとなった。市が2010年から毎年「おのウィメンズ・チャレンジ塾」を開講し、地域の女性リーダー育成に力を入れてきた成果の一つだろう。担い手を育てる仕組みを考えるヒントになる。

 ただ、男女同数の理想にはまだ遠い。有権者も意識を変え、女性が立候補し、活動しやすい環境を整える必要がある。

 女性候補同士の激戦となった芦屋市長選は元市議の伊藤舞氏が初当選した。全国初の女性市長を生んだ地で、16年ぶり2人目となる。当選後の会見で市民参画の推進を掲げ「女性の勇気になれば」と語った。

 近隣の女性首長らとも連携し、多様な市民の政治参画をけん引する役割にも期待したい。

 新しい流れを途切れさせず、自治の再生につなげるために、有権者一人一人が関心を持ち続けることが重要だ。

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