社説

  • 印刷

 先週から今週にかけ、北日本を中心に列島各地が記録的な暑さに見舞われた。熱中症の患者数も例年より早く増え始めている。

 総務省消防庁の速報値では、20日からの1週間で救急搬送は2千人超と前週の約4倍に達した。死亡者も4人にのぼった。兵庫県内の死者はなかったが、救急搬送は82人を数えた。

 真夏の病気と思われがちな熱中症だが、体が暑さに慣れていない5月ごろから発症する。これからの梅雨の季節も湿気が高くなるので要注意だ。夏の暑さが本格化する前に、備えを怠らず予防に取り組みたい。

 熱中症は、体温を調節する機能がうまく働かなくなり体内に熱がこもった状態をいう。めまいや頭痛、嘔吐(おうと)などの症状が現れ、重症化すれば命を落とす恐れがある。

 特に注意すべきは、加齢で暑さやのどの渇きを感じにくくなっている高齢者と、体温調節機能が発達していない子どもだ。家族や周囲が常に目配りし、体調に変化がないかなどを見守る必要がある。

 まだ5月だから-とためらわず、気温が高めのときはエアコンを使おう。外出時には帽子や日傘を利用したい。小まめに水分を取ることも大切だ。適度な休憩や十分な睡眠も欠かせない。真夏のような暑さならできるだけ外出も控えてほしい。

 今から備えを徹底すれば、猛暑の時季にも熱中症になる可能性がぐっと減るはずだ。

 環境省はホームページ上で、気温や湿度、日射などから算出した各地の「暑さ指数」を公開している。指数が「危険」のレベルに達すれば、高齢者が安静にしていても熱中症になる可能性が高いという。気象庁が来月19日から公表する「2週間気温予報」なども合わせて、予防に活用したい。

 気象庁の3カ月予報では、西日本の今夏の気温は平年並みという。「災害級」とされた昨年のような猛暑にならないのを願うばかりだが、熱中症への警戒は怠れない。

 昨年6~9月に熱中症で亡くなった人数は全国で約1500人にのぼる。その数を少しでも減らすため、社会全体で意識を高めていく必要がある。

社説の最新
もっと見る

天気(12月7日)

  • 10℃
  • 6℃
  • 20%

  • 11℃
  • 1℃
  • 30%

  • 10℃
  • 5℃
  • 30%

  • 10℃
  • 3℃
  • 10%

お知らせ