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 神戸大病院(神戸市中央区)が24時間体制で重篤な患者を受け入れる「救命救急センター」を開設した。兵庫県内は11施設となり、救急医療の「最後のとりで」となる3次救急医療体制の充実が期待される。

 救命救急センターは、医師や看護師の確保、病床数など国の要件を満たした医療機関が申請し、都道府県から指定を受ける。神戸大病院は以前からある救急部を改組し、専用病床36床、医師17人や看護師98人の体制を整えて開設にこぎつけた。

 県保健医療計画によると、2025年には阪神北、東播磨地域を中心に、救命救急病棟を含む「高度急性期」の病床数が不足すると予想されている。

 神戸市内には既に、市立医療センター中央市民病院と、県内唯一の「高度救命救急センター」を擁する県災害医療センターがある。神戸大病院を新たに加えた体制で、市内や周辺地域の3次救急医療をカバーする意味は大きい。

 大学病院には、教育・研究機関の特性を十分に生かした役割が求められる。特殊な疾患への対応や、次世代の救急・総合診療を担う医療従事者の育成に力を発揮してもらいたい。

 県全体では、救命救急センターの地域偏在が課題となる。11施設のうち淡路を含む県南部に計10施設が集中する一方、丹波圏域を中心とする県中央部は空白地帯となっている。

 ドクターヘリでの広域連携も可能だが、天候などの制約を受ける場合もある。どこに住んでいても質の高い救急医療を受けられるよう地域差を解消する取り組みが急務だ。

 県は保健医療計画で、県立柏原病院と柏原赤十字病院が統合した県立丹波医療センター(丹波市、7月開院)に救命救急センター整備を検討する必要があるとしている。

 一方、播磨姫路ブロックでは、22年に予定される県立姫路循環器病センターと製鉄記念広畑病院の統合に伴い2カ所の救命救急センターが1カ所に集約される。広いエリアをカバーする体制整備が不可欠だ。

 地域バランスのとれた3次救急医療体制の強化に向け、県と医療機関が協力して環境整備に努めてもらいたい。

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