社説

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 米プロバスケットボールNBAのドラフト会議で日本人初の1巡目指名を受けワシントン・ウィザーズ入りした八村塁選手が、実戦デビューした。若手選手の登竜門であるサマーリーグで14得点を挙げてチームの勝利に貢献し、目の肥えた米国のファンも大きく沸いた。

 NBAドラフトは30チームが毎年、計60人しか指名しない狭き門だ。即戦力級と高く評価されるのは異例で、東京五輪を控えた日本スポーツ界にとっても歴史的な出来事である。

 身長203センチの八村選手は、米ゴンザガ大への留学で自分より大きい選手とのプレー機会が増えた。「同じくらいの体格でも体の使い方が違う。学ぶことは多い」という。世界最高峰の厳しい環境でプレーを磨き、さらに成長してもらいたい。

 バスケットは日本では中学、高校の部活動でなじみが深く、国内でプロリーグも発足した。それでもトップ選手にとってNBAは夢の存在だ。

 日本初のNBA入りは、Bリーグ栃木の田臥勇太選手だ。2004年秋にサンズでデビューしたが、出場は4試合に限られた。昨年、グリズリーズで出場した渡辺雄太選手も、下部リーグに所属して招集があればNBAのゲームに参加できる契約で、定着までにはまだまだ険しい壁がそびえる。

 頼もしいのは海外で経験を積む若者が増えていることだ。

 6月から行われている男子の日本代表合宿には20歳前後の20人が集まるが、約半数は米国の大学や高校で活動している。神戸市東灘区出身で大学1年生のテーブス海(かい)選手ら、成長を続ける有望株が多い。今後の強化にもつながるはずだ。

 野球やサッカーではトップ選手の海外挑戦が定着している。プロ野球では、1995年に大リーグのドジャース入りした野茂英雄さんが先陣を切り、イチローさんら多くの後進が成功を収めた。サッカーも94年に三浦知良選手がイタリア1部リーグでプレーし、今や日本代表級は大半が欧州クラブの所属だ。

 ようやくバスケット界も風向きが変わってきた。八村選手には米国で旋風を起こし、日本のバスケ界のレベルアップにもつなげてほしい。

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