社説

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 本気度が見えない。とりわけ与党は何をしているのか。そう感じる有権者は多いはずだ。

 昨年5月、候補者をできるだけ男女同数にするよう政党に求める「政治分野の男女共同参画推進法」が全会一致で成立した。今回の参院選は施行後初の大型国政選挙である。

 しかし残念なことに、男女均等とはほど遠い結果となった。

 候補者に占める女性の割合は過去最高とはいえ28・1%。与党は「女性活躍」の看板にもかかわらず、自民党14・6%、公明党8・3%とさらに低い。野党5党は30~70%に上る。

 現職男性が多く、女性候補をすぐには増やせない-との理由から、与党は女性擁立の数値目標設定を見送った。「努力不足と言われても仕方ない」と安倍晋三首相も認めている。

 日本の政治は国際的にも群を抜く「男社会」である。そうしたいびつな現状を打開する目的で、共同参画推進法はできた。政策決定に多様な声を反映させるのは政治の責任だ。

 与野党は女性が立候補しやすい環境整備を急がねばならない。さらに、努力義務にとどまる候補者の男女均等を義務化することも含め、幅広い議論をしてほしい。

 女性の社会進出支援や男女格差是正、性暴力根絶など、各党は女性関連の公約を競っている。違いが鮮明なのは選択的夫婦別姓を巡る政策だ。

 立憲民主、国民民主、共産、社民の野党4党は選択的夫婦別姓の実現を掲げた。自民は「旧姓の幅広い使用を認める」、日本維新の会は「旧姓使用にも法的効力を」とする。

 夫婦別姓については、最高裁が2015年に夫婦同姓を合憲としつつも「国会で論ぜられるべき」との判決を出した。政治にボールが投げられたまま議論が止まっている。女性を中心に関心は高く放置は許されない。

 与党が掲げる「活躍」に「女性だけが仕事も育児も頑張るべきと言われているようだ」と違和感を抱く女性は少なくない。性別や生き方にかかわらず、仕事と私生活との調和が取れる社会が望まれる。根強い性別役割分担意識を見直す論戦を期待する。

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