社説

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 きょう投開票日を迎えた参院選は、いつにも増して投票率の低下が懸念されている。

 過去2回の参院選は50%台前半に低迷した。今回、共同通信の終盤情勢調査で選挙に「関心がある」と答えた人の割合は7割を切り、2016年の前回参院選を下回った。投票率が50%を切るようでは、多様な民意が反映されたとは言いがたい。

 同じ調査で、10代は「関心がない」とした人が年代別で唯一5割を超えた。選挙権年齢が18歳以上に引き下げられて3回目の国政選挙となる。学校では模擬投票や出前講座などを通じた主権者教育の試行錯誤が続いている。だが、若者の政治参加は進んだだろうか。

 「18歳選挙権」初の16年参院選で10代の投票率は46・78%(全体は54・70%)だった。これが1年後の衆院選では40・49%(同53・68%)に下がった。

 教育現場では、文部科学省が求める「政治的中立性」に神経を使うあまり、教員が実際の政治の課題を扱うことに二の足を踏む場面があるようだ。投票は大事と教えながら、踏み込んだ議論は回避する。これでは関心は高まりようがない。

 社会の課題を巡る多様な意見に接し、自分で考え判断する。投票率アップだけでなく、民主主義社会の担い手を育むのが主権者教育の真の目的である。

 生きた政治に触れる主権者教育への転換が必要だ。

 若者だけの問題ではない。

 日々の買い物もインターネットでできる時代に、わざわざ投票所に足を運ぶのは面倒だと感じる人は、どの世代にもいるだろう。自分の1票で何かが変わったと実感できない政治の状況が続けばなおさらだ。

 政党や候補者の政策を比べて、正しく選べる知識も自信もない。そんな声も聞く。

 それでも諦めてほしくない。選挙にたった一つの「正解」などないし、みんなと同じ答えが正しいとも限らない。

 自分が感じる世の中への疑問や願いを1票に込めよう。結果が多数派でなくても、同じように感じているのは自分だけではないことが分かる。そんな1票の積み重ねが、政治を変えていく。

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