社説

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 東京五輪開幕まで1年を切り、早くも日本代表に内定する選手が出始めた。兵庫県勢も名を連ねており、各競技の代表選考が本格化すればさらに躍進が期待できそうだ。

 水泳では宝塚市出身の寺内健さんが男子シンクロ板飛び込みで代表入りを決め、日本代表の第1号になった。大会中に40歳になる。6度目の舞台は格別なものになるはずだ。

 女子高飛び込みでは伊丹市出身の荒井祭里(まつり)さんが選ばれ、女子で第1号の日本代表となった。大舞台で18歳が見せる飛躍が今から待ち遠しい。

 セーリング女子は、県芦屋高出身の吉岡美帆さんが8月の世界選手権で代表入りを懸け連覇に挑む。柔道では8月の世界選手権に神戸市出身の阿部一二三(ひふみ)さん、阿部詩(うた)さん兄妹が出場する。2年続けて兄妹優勝となればさらに注目を集めるだろう。

 他の競技でも世界水準に達する日本人選手が多く、活躍を見込める。懸念されるのはその活躍を支える環境が整えられるかという点だ。

 最も心配なのは猛暑への対応だ。選手の体調を崩すだけでなく、生命にも関わりかねない。マラソンでは異例の早朝5時スタートが決まった。他の競技でも暑さの影響を十分に検討し、競技場などに対策を施す必要がある。選手だけでなく、観客向けの対策も不可欠だ。ゲリラ豪雨のリスクも見据えたい。

 1300万人超が暮らす過密都市での開催は、選手や観客の移動も大きな課題となる。

 従来の大会と違い、会場が分散している。交通規制などが不十分で移動が滞れば、選手のコンディションや試合日程にとどまらず、市民にも影響が及ぶ。

 東京では在宅勤務や時差出勤、首都高速道の通行規制などの社会実験も始まった。スムーズな大会運営と日常生活を両立させるために、官民で知恵を絞る必要がある。

 日本は今大会で史上最多の金メダル30個を目標に掲げる。地の利を生かし、各選手の持つ最高の力を引き出してほしい。

 大会運営には多くの市民の共感や協力も必要だ。ソフト、ハードの両面で足らざる点はないか、国や東京都、大会組織委員会は総点検してもらいたい。

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