社説

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 立憲民主党の枝野幸男代表が国民民主党、衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」に、衆院での会派合流を呼び掛けた。

 3党派が合流すれば衆院で117議席となる。300を超す巨大与党に対抗するにはまだ力不足だが、国会論戦に緊張感をもたらすには、まとまった野党勢力が必要なのは間違いない。

 だが、たもとを分かった旧民進党系の勢力が元のさやに戻っただけでは国民の期待は高まらない。「永田町の数合わせにはくみしない」と独自路線を貫いてきた枝野代表の方針転換は、党勢の伸び悩みが影響したのだろう。事情は参院選で低迷した国民民主も同じだ。

 単なる「数合わせ」でないというのなら、社会保障や経済政策など旗印となる政策をしっかりと掲げ、安倍政権に代わる選択肢を示す必要がある。

 参院選では、消費税増税への反対や年金制度への不信感が高まり、安倍晋三首相の長期政権への不満や飽きも感じられた。にもかかわらず、投票率は50%を切り、「安倍1強」体制は揺るがなかった。野党の増税反対や政権批判の訴えに、多くの有権者は動かなかった。その事実を重く受け止めるべきだ。

 合流構想を巡る主導権争いも懸念される。国民民主は、合流ではなく参院を含む統一会派結成を主張し、憲法改正や原発政策を巡る溝も埋まっていない。

 内部対立を繰り返し、国民の信頼を失った過去を忘れたのか。確執を乗り越え、次期衆院選での共闘や政権を担う覚悟が伝わるような議論が必要だ。

 有権者が政治に冷め切ったわけではない。風穴をあけてくれそうな存在が現れれば敏感に反応する。れいわ新選組の躍進がそれを証明している。

 「消費税廃止」や「奨学金チャラ」といった型破りな政策を掲げ、重い障害のある議員を誕生させた。徹底して弱者の側に立ち、本気で政治を変えようとする姿勢が有権者を動かしたのではないか。山本太郎代表は「政権を取りにいく」と明言し、野党共闘にも前向きだ。

 野党第1党の立民は、れいわにあって自分たちにないものは何かを顧みるべきだ。政権構想を練り、本気で政権交代の受け皿をつくらねばならない。

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