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 北朝鮮がきのう、日本海に向け、飛翔(ひしょう)体を2発発射した。7月25日以降、短距離弾道ミサイルなどの発射実験を重ねており、今回で6回目となる。

 日本も射程に入る可能性があり、挑発行為にほかならない。国際社会と連携し警戒を強める必要がある。

 弾道ミサイル技術を使用した発射ならば、国連安全保障理事会決議に違反しており、容認できない。英仏独の3カ国は今月上旬、発射を非難する共同声明を出している。

 だが非核化協議の継続を優先するトランプ米大統領は共同声明に加わらず、米本土に到達しない短距離ミサイルであれば問題視しない姿勢を示している。

 北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は、これに乗じてミサイル開発技術の向上を進める思惑があるとの見方が強い。深刻化する日韓対立につけ込み、文在寅(ムンジェイン)政権を追い込む狙いもありそうだ。これでは、非核化の本気度にも疑念を抱かざるを得ない。

 容認姿勢を改めなければ北朝鮮の軍備増強が今後も続く恐れがあることを、トランプ氏は認識すべきだ。一刻も早く非核化を巡る米朝実務協議の再開を実現させなければならない。

 北朝鮮が一連の実験の理由として掲げているのが、5日に始まった米韓合同軍事演習への抗議である。

 金氏は、トランプ氏に最近送った手紙で演習への不満を訴える一方で、「(20日に予定される)演習終了後、実験をやめる」と伝えたという。今後の動向を注意深く見守る必要がある。

 首をかしげるのは、日本政府が「わが国の安全保障に影響を与えるような事態ではない」と繰り返していることだ。

 米朝の首脳会談を受けて、安倍晋三首相は圧力路線を転換し、金氏との無条件での対話を呼び掛けている。しかし、北朝鮮の振る舞いは東アジア地域の緊張を高めている。はっきりと抗議の意思を伝えるべきだ。

 トランプ氏の顔色をうかがい結果的に静観を続けることで、ミサイル開発が常態化するような事態は避けねばならない。

 日米韓は改めて結束を固め、毅然(きぜん)とした態度を取る必要がある。そのためにも、悪化した日韓関係の修復が急がれる。

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