社説

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 世間の夏休みは終わろうとしているのに、この先1カ月以上も休み続けようというのが、国会である。

 安倍政権は、9月前半に内閣改造・自民党役員人事を行った上で、10月4日に臨時国会を召集する方針という。

 先の通常国会は6月26日に閉じた。7月の参院選を受けて開いた臨時国会は、慣例に従い議長・副議長を選出しただけで終わった。実質100日間に及ぶ休業状態となる。

 首相が出席し、あらゆるテーマで質疑する予算委員会は、2019年度予算が成立した3月末以降開かれずじまいだ。選挙に不利な論戦を避ける政権の姿勢が如実に表れたと言える。

 この間にも国内の課題は山積している。

 国内では、10月に消費税増税を控える。景気動向の見極めや軽減税率、ポイント還元など制度の周知徹底、事業者らの準備状況の把握は欠かせない。

 政府が参院選後に先送りした年金財政検証の公表は27日の見通しだ。金融審議会報告書が指摘した老後資金問題の妥当性とともに、年金制度の持続性を十分議論する必要がある。

 森友学園問題の捜査は当時の財務省幹部らの不起訴で終結した。だが、政権への忖度(そんたく)が行政手続きにどう影響したかなど疑惑の核心は残った。国会が行政監視機能を発揮する番だ。

 外交面では、深刻さを増す日韓対立や、中東・ホルムズ海峡の安全確保に向けた有志連合への対応が喫緊の課題である。

 大枠合意した日米貿易交渉の経緯と国内への影響、北朝鮮の相次ぐミサイル発射に対する見解もたださねばならない。

 国会閉会中も、課題に応じて予算委員会などを開くことはできる。野党はこれらの問題を巡り閉会中審査を求めているが、与党は応じる気配がない。

 安倍晋三首相は参院選で「議論する政党か、全くしない政党を選ぶのか」と憲法改正論議に慎重な野党を批判した。ならば改憲以外の重要課題についても積極的に議論に応じるべきだ。

 参院選から1カ月たつ。英気を養うには十分だろう。国民を代表して政府の姿勢をただし、政策を論じる国会の役割を、そろそろ果たしてもらいたい。

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