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 関西空港がきのう、開港25年を迎えた。

 昨年度の利用客は過去最多の2940万人を記録し、うち78%を国際線旅客が占めた。訪日外国人客(インバウンド)効果が寄与している。利用低迷と巨額の負債にあえいでいた数年前とは一変し、関西唯一の海外への空の玄関口として、重要性は増すばかりだ。

 ただ格安航空会社(LCC)などの就航誘致を進めた結果、アジア諸国からの利用客が多数に上る。目標とする国際ハブ(拠点)空港とは、依然かけ離れた状況にある。

 日韓関係の悪化で韓国からの旅客が減るなど、アジア偏重はリスクもはらむ。欧米路線の拡充をはじめバランスの良い路線誘致にさらに努力すべきだ。

 関空の運営は2016年、日本とフランスの企業などが出資する関西エアポートが、国全額出資の新関西国際空港会社から引き継いだ。軟弱地盤の埋め立て工事で1兆円を超した負債は、総額2・2兆円の運営権売却で解消にめどが立った。

 18年4月からは関西エア社が神戸、大阪(伊丹)を含め3空港を一体運営している。大都市圏の半径25キロ内に計5本の滑走路を持つ強みは大きい。

 需要の増加を受けた発着枠などの規制緩和を進め、3空港の連携を強化することが、中軸となる関空の飛躍にも結びつく。

 開業時以来の課題である大阪中心部からのアクセスの悪さも、大阪市内を南北に貫き梅田と最短40分で結ぶ新線「なにわ筋線」が31年春開業に向けて事業認可され、改善に向かいつつある。現在は観光客が関空来訪者の多数を占めるが、今後はビジネス面の交流も増えるよう、関西全体で知恵を絞りたい。

 一方、昨年の台風21号の高潮被害では、浸水と連絡橋へのタンカーの衝突で空港島が一時孤立状態に陥り、海上空港の弱点が露呈した。

 護岸かさ上げや排水ポンプ車配置などの対策に加え、関西エア社は航空会社など関係者間の連携強化を盛り込んだ新しい事業継続計画を策定した。

 従来の想定を超えた災害まで見据えて対策を講じ、24時間運用の国際空港としての責務を果たさねばならない。

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