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 ついに高校野球まで、と思ったファンは多いだろう。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、日本高野連は選抜高校野球大会の中止を決めた。悩み抜いた末での決断だったに違いない。選手やファンには残念な結果となった。

 感染の抑止にどこまで有効か明確な知見はない。だが現状では、できるだけ抑え込むためのやむを得ない措置といえる。

 選抜大会は戦時中に5年の中断があったが、予定されていた大会の中止は初である。

 高野連は無観客での開催を目指したが、選手の健康と安全が最優先との判断をした。甲子園でプレーする夢をかなえられないか、臨時運営委員会ではぎりぎりまで模索したという。

 今大会には全国の32校が出場する予定だった。地元兵庫からは、明石商が2年連続3回目の出場を決めていた。

 夏の甲子園を含めた4季連続の出場は兵庫勢として22年ぶりだ。昨年は春夏連続の4強入りを果たしただけに、優勝を目指していた選手たちの落胆ぶりは想像に難くない。

 しかし全国の学校の大半が休校となり、全国高校体育連盟の加盟団体が今月予定していた全国大会は全て中止となっている。高野連は会見で「高校野球は学校教育の一環」と改めて述べた。球児たちにはそうした状況も丁寧に説明するべきだ。

 感染拡大によるスポーツへの影響はとどまるところを知らない。プロ野球は20日に予定していたセ、パ両リーグの開幕を延期し、サッカーのJリーグも18日の公式戦再開を断念した。大相撲春場所は史上初の無観客で行われ、ゴルフは日本女子ツアーの開幕戦などを中止した。

 プロ野球も「何よりもファンを守る」ことを優先した。開幕日は東日本大震災でも変更されているが、今季の日程は東京五輪のため元々タイトだった。状況次第でオールスター戦などの中止や縮小も検討せざるを得ないのではないか。

 「見えない敵と戦っているようだ」というJリーグ関係者の言葉がスポーツ界の心情を代弁している。選手らが安心して試合に臨める日が来るよう、つらい思いをのみ込んで、社会全体で正念場を乗り越えたい。

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