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 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う追加経済対策として、安倍晋三首相が週内にも2020年度第2次補正予算案の検討を指示する。

 国民1人10万円給付などを盛り込んだ総額約26兆円の1次補正予算が4月末に成立したばかりだ。だが旅行への補助などコロナ禍収束後の対策まで計上され、緊急事態宣言で生活が見通せなくなった多くの国民に安心材料となったとは言い難い。

 2次補正は、オフィスや店舗などの家賃補助や困窮学生への支援、雇用対策の拡充などが柱となる。総額は数兆円規模が見込まれる。

 宣言延長で2カ月近く無収入となる事業者やアルバイト学生らの困窮は深まっており、いずれも急務の施策である。政府、与党は野党とも連携して中身を詰め、早期の成立を図るべきだ。

 自民、公明両党がまとめた家賃補助は、コロナ禍で売り上げが急減している中小企業を対象に、上限を設けて3分の2までを半年分給付する内容だ。個人事業主も対象とする。

 家賃支援は1次補正予算の編成段階から必要性が指摘されていたが、計上が間に合わず、野党は4月28日に政府系金融機関が家賃支払いを肩代わりする支援策を法案として国会に共同提出した。与党が具体的な検討に着手したのはその後だ。

 首相は支援には「スピード感が大切だ」と繰り返す。ならば、与党主導にこだわらず野党案をベースに議論すれば、より速やかに成案を得られたのではないか。

 アルバイト先が激減した学生らの苦境も深刻だ。親の勤め先の休業で仕送りに頼れなくなる学生も多い。学生団体の調査では、13人に1人が経済的理由で退学を検討している。将来を担う若者が希望を断たれることがないよう、早急に対策を講じる必要がある。

 野党4党は最大20万円の支給や授業料の半額免除などの法案を国会に提出している。自民党も12日、1人当たり10万~20万円を給付する支援策を政府に提言した。大学側に学費減免を促す取り組みも不可欠だ。

 政府、与党は学生支援の財源として、1次補正の予備費1・5兆円に着目している。直ちに施策が実行できるからだ。2次補正の編成とともに、急を要する施策については予備費も効果的に活用したい。

 新規感染者数は減少傾向にあり、政府は大半の県で緊急事態宣言の解除を検討している。とはいえ、経済活動がすぐ元の水準に戻るとは考えにくい。

 国民が必要とする支援策をいち早く実現させる。そのことを2次補正予算の主眼とせねばならない。

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