社説

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 新型コロナウイルスの感染拡大につけ込んだ便乗詐欺や、個人情報を狙った被害が相次いでいる。コロナ禍の収束が見通せない中、経済的な窮状や不安な心理を逆手にとった悪質な行為だ。被害を未然に防ぐには警察の取り締まりとともに、国民の冷静な行動が重要になる。

 便乗詐欺は、大規模災害の際の義援金募集や東京五輪などの関心の高いイベントに絡めて金をだまし取ろうとする手口だ。令和の改元時には、「これまでのカードが使えなくなる」などと偽り、キャッシュカードをだまし取られる被害が続いた。

 国民生活センターによると、コロナウイルスに便乗した詐欺などの相談件数は4月末までに2万件を超えた。全国の警察が認知した被害は4月までに13都道府県で計32件、被害額は3千万円以上に上っている。

 マスク不足が深刻化した時期には詐欺まがいの商法や広告が横行した。国民全員に一律10万円の給付が決まると、不審な電話を受けたとの相談が急増している。市職員になりすまし「給付金の書類を持って自宅に伺う」「80歳以上に60万円の補助金が出る」などの内容だ。保健所職員を名乗り「コロナ検査キットを送るから家族構成を教えて」との電話もあった。

 今回のコロナ禍に伴う公的支援策は前例のない内容となっただけに、行政の対応にはさまざまな不備が指摘され、国民の不満も高まっている。詐欺犯が、そこにつけ込もうとしていることを認識しておきたい。

 休業要請や外出自粛を狙う例もある。兵庫県内では経営難につけ込んだうその融資話で、事業主が現金をだまし取られた詐欺も発生した。自宅にいる高齢者らを訪ねて金品を盗む「訪問盗」も起きている。

 兵庫など多くの府県では緊急事態が解除されたが、コロナとの闘いはこれからも続く。詐欺犯は社会情勢の変化に合わせて新たな手口を編み出すだろう。

 休校で留守番中の児童が狙われる可能性もあり、普段から家族で話し合っておきたい。少しでも不審なことがあれば、自治体の

窓口や警察、消費生活センターなどに相談してほしい。

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