社説

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 今月に入り兵庫県内でも真夏日を記録する地域が出始めた。熱中症への警戒が必要な季節の到来である。

 今年は新型コロナウイルスへの対応と重なり、例年以上に細かな注意を払わねばならない。特に暑さに弱い高齢者や子ども、障害者らには周囲が十分に目配りする必要がある。

 総務省消防庁によると昨年5~9月、熱中症での救急搬送は全国で約7万1千人にものぼる。熱中症では発熱を伴うことがあり、コロナ感染と区別しにくい。搬送人数が多くなれば、コロナ対応に当たる医療現場にさらに負荷をかけかねない。

 対策を講じれば熱中症は予防できる。正しい知識を基に、一人一人がしっかりと体調管理し、医療の危機を未然に防ぎたい。

 熱中症は、体内の体温調整機能が異常を起こし、めまいや頭痛、吐き気などの症状を引き起こす。重症化すれば生命を脅かすことにもなる。

 今年の熱中症リスクを高めそうな要因がコロナ対策で着用が求められるマスクである。体に熱がこもりやすい、口の中が湿ることで喉の渇きを感じにくくなる、といった注意点が指摘されている。

 学校の再開に向けて文部科学省が先週公表した衛生管理マニュアルは、常にマスク着用が望ましいとする一方、体育など熱中症の恐れが大きい場合は不要としている。

 中国では4月、マスクを着けて体育の授業に参加した中学生が突然死する事故が相次いだ。

 マスクの着用が事故につながらないよう柔軟に対応したい。水分や塩分の適切な補給という基本に加えて、額や首を冷やすのも効果的だ。

 外出自粛が長引き、暑さに体が順応できていない可能性があることも懸念材料だ。

 参考にしたいのが、医師でつくり熱中症の予防啓発に取り組む団体「教えて!『かくれ脱水』委員会」が示す予防策だ。人混みを避けた散歩や軽い室内運動で汗をかく練習をすることなどを呼び掛けている。

 緊急事態宣言は全国で解除されたが、感染リスクを避けるため、在宅生活を続ける人も多いと予想される。熱中症は室内でも発症するため油断は大敵だ。冷房を活用し、温度を下げることが重要になる。定期的な空気の入れ替えにも務めたい。

 気象庁が発表した3カ月予報によると、この夏の西日本は、平年より気温が高くなりそうだ。臨時休校に伴う夏休みの短縮で、多くの自治体で子どもたちが猛暑の中を登校することが見込まれる。

 厚生労働省はきのう、熱中症を避けるためのマスクの着用法などを公表した。もっときめ細かな予防策を分かりやすく示す必要がある。

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