社説

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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となった兵庫県内の高校野球や中学、高校総体の代替大会が相次いで始まっている。

 休校期間中も、選手たちはビデオ会議システムで指導者や仲間とミーティングを続け、自宅での筋肉トレーニングで基礎体力を高めてきた。逆境の中で重ねた努力を糧として、全力を発揮してほしい。

 県高校総体代替大会はサッカー男子でスタートした。初日は大雨の影響で一部試合が順延になったが、泥だらけになってボールを追う姿は、選手がこの瞬間をどれだけ待ち望んでいたかを映し出した。

 高校野球の代替大会も開幕した。青空の下で白球を追う球児の姿は、コロナ禍にすくむ社会に夏の訪れを感じさせる清涼剤ともなった。

 進学や就職を控えた中学、高校3年生の選手が締めくくりの試合に臨めたことも喜びたい。一方で、競技によっては代替大会が行われないまま卒業していく選手が少なくないことも、忘れてはならない。

 万全を尽くさねばならないのは、感染防止対策だ。サッカー男子の試合では、校内で感染者が出たため棄権を余儀なくされたケースも出ている。全国を見渡しても、高校野球の代替大会などで感染者が出たことに伴う出場辞退例が相次いでいる。

 空手の代替大会では、技を繰り出す際の声出しをしないルールを新たに決めた。選手個人の手洗いやマスク着用、ロッカールームの消毒などにとどまらず、競技自体にも工夫の余地がないかを大会関係者は探ってもらいたい。

 今年は猛暑対策でも例年以上に気を使う。春先からの休校で部活動の停止期間が長引いたため、練習量が足りていない。仕上がりが十分でないまま酷暑の試合に臨むことになるからだ。熱中症やけが予防策として一部ルールを変更して開催する競技もあり、注意を払う必要がある。

 例年なら、翌春のセンバツにつながる高校野球秋季県大会の地区大会が8月中旬に始まる。サッカーや高校駅伝なども年末年始の全国大会に向けた予選がスタートする時期だ。

 県教育委員会は7月17日に県外校との試合や合同合宿などを当面の間自粛するよう県立校に通知したが、その後、校長判断で実施するよう方針転換した。しかし県内の感染者数増加は勢いを増しており、これからの試合スケジュールについては慎重な判断が求められる。

 選手たちは気が気でないだろう。だからこそ目の前の試合を大事にして、悔いが残らないプレーをしてほしい。そして試合だけでなく日々の練習と今回の体験からも、多くのことを学びとってもらいたい。

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