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 菅義偉首相がきのうの年頭会見で、東京都と埼玉、千葉、神奈川3県を対象に、新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言発令の検討に入ると表明した。週内にも踏み切る見通しだ。

 宣言は経済への打撃が大きく、私権の制限につながるため発令には慎重でなければならない。だが、1都3県では医療崩壊の連鎖を招く感染爆発の恐れが指摘されており、後手に回ったとの批判は免れない。

 首都圏の新規感染者数は昨年12月31日、東京都で初の4桁に達し、他の3県も過去最多を更新した。全国の約半数を占める状況が続き、通常診療が困難な地域も出ている。今必要なのは強力な歯止め策である。

 宣言発令は昨年4月に続いて2回目となる。ただ、現行の新型コロナ特措法は罰則などの強制力を伴わない。前回宣言時は大半の個人や事業者が外出自粛や休業要請などに協力したが、長引く感染対策で疲弊した事業者の協力は得られにくくなっている。人々の「コロナ慣れ」も広がり、人の流れが十分に止まるかは不透明だ。

 首相は各知事と連携し、人々に行動変容を促す明確なメッセージを発するべきだ。特措法改正の焦点となる補償や罰則の議論も急がねばならない。

 首相は飲食時の感染リスクが高いとし、「限定的、集中的に行うのが効果的」と強調した。実効性を高めるには、制約に見合った補償や、科学的知見に基づく対象と期間の明確化が欠かせない。

 前回のような学校の一斉休校や、入学試験の延期は求めない方針という。児童、生徒や保護者への影響の大きさを考えれば妥当と言える。

 11カ国・地域とのビジネス関係者の往来は、相手国でウイルスの変異種が確認された場合は即時停止する考えも示した。

 しかし、韓国やベトナムなどで既に変異種が見つかっており対応が遅すぎる。「Go To トラベル」の再開は難しいとするが、ならば観光業者への支援策も検討すべきだろう。

 関西圏でも感染者数は高止まりしている。各自治体は危機感を持って、外出自粛などの呼び掛けを強める必要がある。

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