社説

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 神戸商工会議所が地元の産学を集めてつくる「神戸スポーツ産業懇話会」が設立から4年目を迎えた。スポーツ実施率の向上や観光と結びつけたスポーツツーリズムの振興などを掲げた活動は、神戸の産業界や市民の意識に変化をもたらしている。

 東京五輪・パラリンピック、生涯スポーツの国際大会・ワールドマスターズゲームズ関西など世界大会の国内開催が相次いで決まった。懇話会はこの機をとらえ、地元産業や市民らの機運を向上させようと2017年秋に活動を始めた。

 生涯スポーツに詳しい兵庫の大学教員やスポーツ関連企業が世話人を務め、精力的に例会や公開セミナーを開いている。

 ビジネスの機会創出だけでなく、働く人や家族の健康増進を意識して取り組むことで活動の輪が大きく広がった。当初30社ほどだった参画企業は、3年で3倍以上の100社に増えた。

 神戸市内の事業所を対象に3年続けて行った「スポーツ実施率・アクティブライフに関する実態調査」では、週1日以上の実施率が18年の41・8%から、20年は49・8%に上昇した。

 懇話会の活動がどれだけ貢献しているかは測れないが、スポーツに関心を寄せ、体を動かそうとする人は増えている。

 複数企業の社員が参加する交流運動会をはじめ、ゴルファー養成講座や企業対抗マラソンなどのイベント支援に力を注ぎ、組織の枠を超えた交流の機会も生まれた。

 昨年は、新型コロナウイルス感染拡大で活動が制限された。五輪・パラ、ワールドマスターズもそれぞれ延期された。

 それでも、コンピューターで対戦する「eスポーツ」と実際に体を動かす競技を融合したバーチャル(仮想的)サイクリングイベントを有馬で実現にこぎつけた。企業交流運動会はオンライン開催となったが、東京や大阪からも参加があった。

 コロナ禍に対応した新しいイベントの形態として、スポーツ庁などが関心を寄せている。

 今後は、スポーツを通じた交流から新しい価値を見いだし、地域の活性化や市民の健康増進にどう結びつけられるかが課題となる。神戸発の取り組みに期待したい。

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