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 ゴールデンウイーク(GW)が、きょうから始まる。新型コロナウイルスの緊急事態宣言もまん延防止等重点措置も出ていない大型連休は3年ぶりとなる。新規感染が高止まりする中、帰省や旅行を予定する人も多いだろう。各地で多くの人の移動や混雑が予想され、改めて感染対策を徹底することが重要となる。

 社会経済活動の回復にかじを切った政府は、GW期間中も引き続き「平時への移行期間」と位置づける。岸田文雄首相は26日の会見で「最大限の警戒感を維持しながら活動を回復させる」と理解を求めた。

 とはいえ感染が収束したわけではない。東京など大都市では感染者の減少傾向がみられるが、地方の一部では第6波のピークを上回り、地域差が顕著になっている。

 感染者の9割がオミクロン株の派生型「BA・2」へ置き換わったと推定される中、兵庫県内での1週間平均の新規感染者は約1500人、自宅療養者も約1万人を数える。病床使用率は2割台と逼迫(ひっぱく)はしていないが、油断はできない。

 昨年は、GW後に感染者が急増した。連休明けに状況を悪化させないために、国や自治体は万全の備えを進めておくことが求められる。

 発熱など体調不良の人が診療を受けられるよう、兵庫県は連休中も1日最低130カ所の「発熱等診療・検査医療機関」を確保する。円滑な利用へ周知に努める必要がある。

 クラスター(感染者集団)も高齢者施設などで発生しており、早期の治療が可能な体制が欠かせない。治療薬の備蓄状況を点検するなど、警戒を緩めてはならない。

 一人一人の行動にも十分な配慮が必要である。大切なのは重症化リスクが高い高齢者や基礎疾患のある人を守ることだ。若年層の多くは軽症や無症状で済み、副反応への心配も根強いため、30代以下のワクチン3回目接種率は3割を切る。接種は個人の判断とはいえ、家族を守る観点からも検討してほしい。移動する際は主要駅や空港での無料検査も積極的に活用したい。

 GW中は飲食の機会も増える。兵庫県は「同一テーブル4人以内、2時間程度」の呼び掛けを継続する。マスク着用や手洗い、換気など基本的な感染防止対策を徹底し、リスクの高い行動は避けるべきだ。

 GW後に感染者が急増し、高齢者のワクチン効果が薄れる6月以降にピークが重なれば、重症者が増える恐れもある。政府は4回目接種の準備を急ぐが、60歳以上と持病のある人などに対象者を絞る方針だ。

 感染を低レベルに抑え、社会経済活動を本格化させる。GW中の適切な行動がその試金石となる。

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