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医療の中核担う存在に
兵庫医療大学

医療の中核担う存在に

海を望む地に瀟洒(しょうしゃ)で広々としたキャンパスを持つ兵庫医療大学。薬学部、看護学部、リハビリテーション学部(理学療法学科、作業療法学科)の3学部4学科と薬学、看護学、医療科学の3研究科を擁し、チーム医療教育と地域に根ざした学びを実践している。今年4月に開学10周年を迎えたのを機に、さらなる教育、研究の充実を図り「西日本を代表する医療総合大学」を目指す。

「チーム医療」教育に力 兵庫医科大・病院と強力な連携 実践的で高度な学び多彩

「チーム医療」を学ぶ取り組みとして3学部4学科と兵庫医科大学の学生らが混成グループを作り、体験実習などを行う 兵庫医療大学では、薬剤師、看護師、助産師、保健師、理学療法士、作業療法士の国家資格取得を目指して、少人数制による目の行き届いた教育体制を整えている。中でも同じ学校法人に属する兵庫医科大学、兵庫医科大学病院、兵庫医科大学ささやま医療センターと一体となった「医療総合大学」ならではの実践的で高度な学びの機会が用意されている点が大きな特長だ。
現在、医療の現場で求められているのが、それぞれの医療専門職が互いの専門性を生かしながら協力し合って最適な治療・ケア方針を決める「チーム医療」の考え方。これを実践できるよう3学部とも兵庫医科大学医学部と一緒に学ぶ機会を多く設けている。
例えば、1年次の夏休み前には、3学部4学科の学生全員が兵庫医科大病院を訪れ、学部混成チームで体験実習を行う。また、4年次には兵庫医科大学医学部の学生が来学し、4学部混成の少人数グループで、症例における問題点を見つけ、調査、討論で問題を集約し、その内容を他者に伝える実習を通じて知識とコミュニケーション力を養う。
こうした手厚い医療人育成教育により、2016年度の看護師、助産師、保健師、理学療法士、作業療法士の国家試験で合格率100%を達成した。

次の10年でリーダー養成 「兵庫医療大学ビジョン20」策定

兵庫医療大学は今年4月で開学10周年を迎えたことを機に、さらに10年先のあるべき姿を示した「兵庫医療大学ビジョン20」を策定する。到達目標を「西日本を代表する医療総合大学としての教学基盤の確立―Leading Health Science Innovation―」とし、基軸として「次代を担う中核的医療人育成のための高度な教育研究」「兵庫医科大学との協働による先進的チーム医療教育」「次代を拓(ひら)くヘルスサイエンスの創出(新領域、統合領域)」を掲げる。
馬場学長は「これまでの10年間でチーム医療、医療総合大学としての視点に基づいた独自の教育により、医療職種の輩出については十分な成果を上げてきた。次の10年は教育をさらに進化させ、新たな教育を創造することで、資格取得を超えた総合的学士力の育成にシフトすることで、中核的(リーダー)医療人の育成を目指す」と方向性を語る。
そのために学生に考える力(研究マインド)を育む教育を実施するとともに、教員の研究テーマについて新たな領域を創成していく。「例えば在宅医療への移行を見据えた研究テーマを設定するなどして本学のポジショニングを明確にしていきたい」と述べ、医療総合大学としての存在感を強めていく決意を語った。

社学連携の取り組み強化 学生の知恵で地域再生

丹波市山南町の「さんなん和田漢方の里まつり」にブースを出展。薬学部の学生らが薬膳スープなどをふるまった 地域社会における教育研究活動の協働拠点として2015年4月、学内に「社学連携推進機構」が発足。大学の知見を社会に還元するとともに、大学が地域から学ぶ地域連携の取り組みを強化している。
地域連携の取り組みの一つが、丹波市、兵庫県丹波県民局と連携協定を結んで実施している薬草振興のプロジェクトだ。薬草産地としての丹波地域再生を目指し、16年度には、山南町で開かれた「さんなん和田 漢方の里まつり」に兵庫医療大学のブースを出展。薬草紹介のパネル展示を行うとともに、学生が考案したトウキの「葉」を活用し、においを抑えて食べやすくしたスープとクッキーの試食が設けられた。

大規模災害時に、大学施設を医薬品などの集積・配送
拠点として使用する協定を今年3月に神戸市と締結し
また、地域企業が抱える課題解決型研究として、製粉会社との連携により「兵庫県産穀物を使用した機能性飲料」の商品開発を手がけたほか、酒造会社との共同研究では日本酒の味の違いを色で表現する研究成果を発表した。
このほか、各学部学生のボランティアが参加するポーアイ多職種連携学生ネットワーク(ポーアイネット)はポートアイランド内にある病気の子どもとその家族が滞在する施設「チャイルド・ケモ・ハウス」や「ドナルド・マクドナルド・ハウス」の支援にも取り組んでいる。
また、文部科学省の私立大学改革総合支援事業の「教育の質的転換」「地域発展」「産業界・他大学等との連携」3部門に2年連続採択されるなど、改革・改善に積極的に取り組んでいる。

現役職業人の教育も

看護師、薬剤師、理学療法士、作業療法士としてすでに活躍している医療職を対象とした教育プログラムに注力し、地域医療の底上げに貢献している。
「職業実践力育成プログラム」として実施しているのが「地域在宅看護実践力育成プログラム」と「PT・OT臨床力ステップアッププログラム」。前者は在宅看護ケアを実践できる看護師を、後者は多職種連携の中でリーダーシップを発揮できる理学療法士、作業療法士を育成するためのカリキュラムが組まれており、16年度は32人が受講した。また、漢方薬への理解をより深めることを目的として、薬剤師を中心とする医療職を対象とした「中医薬実践講座」も開講した。

学長に聞く

医療人のリーダー養成

馬場明道学長 ―開学10周年を迎えました。

学校法人兵庫医科大学を母体とし、2007年に開学しました。薬学部、看護学部、リハビリテーション学部(理学療法学科、作業療法学科)の3学部4学科と薬学、看護学、医療科学の3研究科を擁し、兄弟校の兵庫医科大や付属病院とともにチーム医療人として地域医療を支える人材を養成しています。この10年受験倍率、国家試験合格率ともに高いレベルを維持し2千人を超える人材を医療界に送り出してきました。。

―兵庫医療大学ならではの強みは。

医療総合大学としてチーム医療教育に力を注いでいます。医科大医学部を含めた4学部合同授業では、異なる医療専門職者同士のコミュニケーションと協働のためのスキルを培います。また「社学連携推進機構」を設置しており、大学の知見を社会に還元するだけでなく、学生が地域のさまざまな活動に関わり学びを深めています。国際性も大きな特徴で、オーストラリアのアデレード大学との交換留学、中国の北京中医薬大学への短期留学などレベルの高い交流を行っています。

―次の10年に向けては。

「西日本を代表する医療総合大学としての教学基盤の確立」を目標にしています。単に国家資格を取得するだけではなく、それぞれの現場でリーダーとなる医療人を養成します。そのためには、社会から求められる課題に対して自分で考え、解決できる力を養う必要があり、大学全体でテーマを掲げ、領域を超えて研究を深めていく「ヘルスサイエンスイノベーション」を掲げました。小粒でも明確な目標を持った大学としてさらに進化していきます。

在学生からのメッセージ

グループ学習が刺激に

薬学部医療薬学科5年 谷澤優希さん(22)

人の役に立つ仕事をしたいと考え、薬学部へ進学を決めました。オープンキャンパスでの明るく開放的な雰囲気が決め手になり、この大学を選びました。薬学部は1年次から必修の授業がたくさんあり大変ですが、先生方の熱心な指導の下、友人と励まし合って、日々成長を実感しています。また、医学部、薬学部、看護学部、リハビリテーション学部が一緒に行うグループ学習では、他の医療専門職を目指す学生と交流できて勉強になります。課外活動にも取り組み、充実した学生生活を過ごしています。

大学概要

住所 神戸市中央区港島1の3の6
アクセス ポートライナー「みなとじま(キャンパス前)」徒歩10分
学部(本年度定員) 薬学部医療薬学科150人、看護学部看護学科100人、リハビリテーション学部(理学療法学科40人、作業療法学科40人)
教員 教授39人、准教授17人、講師32人、助教25人、助手8人
在学生 1770人(大学院生含む)
ホームページ http://www.huhs.ac.jp/

オープンキャンパス スケジュール

日程 8月5日(土)・6日(日)・19日(土)・20日(日)
時間 午前10時半〜午後4時
お問い合わせ 入試・広報課 ☎︎078-304-3034

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